カフェ会を開催していると

「私、今月60人以上の人と会いました!」

とおっしゃる方にも会います。

「へえ〜、それはすごいですね。」

と最初は驚いて、詳しくお話を聞いているのですが

「その60人の中で、印象に残ったのはどんな人ですか?」

と質問してみると、答えるのに時間がかかってしまいます。

数十秒考えた後で、「そういえば・・・」と思い出した方のお話をしてくださったのですが、これがどんなことを意味しているのか分かりますか?

印象に残っていない

たとえ60人以上の人の会っていても、思い出すのに時間がかかるということは、相手のことについて何も印象に残っていない。

裏を返せば、相手にとっても、あなたのことは何も印象に残っていないことを意味しています。

あなたが話をうまく引き出せば、相手の良いところ、持っている繋がりが分かったかもしれません。

あなたが相手の印象に残るような接し方ができれば、相手からまた会いたいと思ってもらえたかもしれません。

しかし、あなたは相手のことを思い出せない、あるいは相手からも連絡が来ない。

そんな会い方を60回も繰り返したところで、何の意味もありません。

不動産の営業マンにお客を紹介する、あるいはどこかのコンサルにお客を紹介して手数料をもらう、それがビジネスだと思いこむようになるのが落ちです。

もちろん、多くの人と出会うことはビジネスを進めるためには重要な過程です。

重要な過程ですが、目の前の相手とどのように関わっていくのかを考えて会わなければ時間の無駄です。

あなたと会うことに「意味」や「価値」を感じてもらわなければなりません。

意味や価値を感じてもらうために重要なのは、相手の「感情」を動かすことです。

感情で人は動く

巷にある広告など各種CMを見て気づくことはありませんか?

有名な芸能人やスポーツ選手などを起用しているのはどこも同じですが

「うちの製品のここがスゴイ」

という売り文句を全面に出したCMをほとんど見かけなくなりました。

代表的なのは、携帯電話のソフトバンク。

お父さんが「白い犬」です。携帯電話とは何の関係もありません。

ですが、この「違和感」に多くの人は注目せざるを得なくなります。「違和感」という感情で人の心が動かされているのです。

サービスの説明をするわけでもない。単なる日常の一コマをCMにしているだけです。

ただ、「白い犬のお父さん」で心を動かされた人たちに、「ソフトバンク」という会社が強い印象で刻まれることになります。

感情を動かすために

ソフトバンクが「白い犬のお父さん」で人々の感情を動かしたように、私たちが相手の感情を動かすために必要なことは何か?

私たちは、相手と親しくなろうとするとき、つい自分のことを印象付けようとしておしゃべりになる傾向があります。

でも、ちょっと待ってください。

あなたは、相手の感情を動かしたいんですよね?

相手のことを知らなければ、感情を動かすポイントも分かるわけがありません。

相手が何を経験し、何を考えて生きてきたのか、それを知ることがとても大切です。

つまり、相手の話を「聴く」ことです。

多くの人は、会話はしゃべるほうが主導権を握っていると思いがちですが、それは誤りです。

会話は「聴く人」がいなければ成り立たないものです。

聴く人がいないと、それは単なる独り言です。

相手に自分のことをしゃべってもらうことで、はじめて相手の感情を動かすポイントが見えてきます。

あなたは、相手の何を見て話しているのですか?